韓国秋のビックイベント、秋夕（チュソク）とは？

9月30日は、韓国の秋の大イベントである 秋夕（チュソク）でした。秋夕は旧暦8月15日に当たる日で、その前後1日を合わせて休日とするため、今年は9月29日（土）から10月1日（月）までが3連休となりました。

秋夕（チュソク）とは…
昔から一年で月が最も明るく輝く旧暦の8月15日には盛大なお祭りが行われており、この時期に秋夕風習が形成され、次第と名節になり今に伝わったと言われています。韓国ではソルラル（旧暦1月1日）同様に親族が集まるのが慣わしとなっており、遠くから集まった一族で、茶礼（チャレ）という儀式を行ったり、先祖の墓参りをしたりして楽しく過ごします。


この時期の韓国は、百貨店は法事の準備や親戚への贈り物を買うためにやって来たお客さんでごった返し、市場は茶礼(チャレ)用食材の買出しに大忙しとなっているため、韓国旅行は避けた方がよいと言われています。しかし、この時期だからこそ楽しめることも様々で、街では華やかな伝統衣装を着ている人を見ることが出来たり、民俗村や古宮などでは様々な秋夕のイベントが催されます。普段とは異なり静かな街の中でのんびりと韓国の独特な文化を体験できる絶好の機会でもあります。

秋夕の習慣
秋夕の早朝には、その年に収穫されたものでつくった酒やソンピョン（餅）、ご飯などを供えて先祖に「茶礼（チャレ）」を行います。茶礼が終わると先祖の墓を訪れ、「伐草（ポルチョ）」と呼ばれる草取りを行います。そして夜は、満月を見ながら民俗ノリ（遊び）をみんなで楽しみます。


ソンピョンとは…
秋夕の代表的な食べ物で、米粉で作った皮の中にゴマや豆、小豆、栗、ナツメなどを入れて蒸したお餅です。松葉を敷いた蒸し器で蒸すため、餅から松葉の香りがするのが特徴です。秋夕前日の夕方から家族が集まってソンピョンを作ります。ちなみに、きれいに形作ることが出来ると、可愛い子供に恵まれるや結婚相手に恵まれるという言い伝えがあるそう。


お酒…
秋夕の際に飲む新米で醸した酒は、白酒(ペクチュ)と言い、秋の収穫を控えた人々の心が豊かになり、お酒で収穫の喜びを分かち合います。

茶礼（チャレ）とは…
秋夕当日の早朝、各家では行われる儀式で、ソルラルと秋夕と1年に2度行われます。ソルラルと茶礼の異なる点は、茶礼では新米で炊いたご飯を、ソルラルでは白い餅が入ったトックク（餅入りのスープ）を食べるという点です。茶礼が終わると家族全員で祭壇に供えた食べ物を食べますが、これには福を授かるという意味が込められています。


伐草（ポルチョ）と墓参り…
この時期には親族が集まって墓参りを行うのが慣わしです。お墓に行くと真っ先に伐草（草取り）をし、その年に収穫された穀物や酒などを先祖に供える儀式を行います。

2012/10/05 17:11 入力