サムゲタンは韓国料理の中でも特におすすめのスープ料理
世界3大料理の中でも中華料理は日本人にとってとても馴染み深いものです。元々は他国の料理と言っても、今では普通に日本の食卓に上がることも少なくありません。同じように日本人にとって馴染み深い他国の料理といえば、お隣の国である韓国料理の代表的な存在「キムチ」があるでしょう。中華料理と同じように元々は外国の料理だったものなのに、今ではすっかり馴染み深いものになっています。しかし、韓国にはまだまだ一般の日本人は知らない素晴らしい料理がたくさんあります。
韓国は地理的にも文化的にも中国と日本の間のような存在で、中国からも日本からも良いものはどんどん取り入れた歴史があります。中国には古来から薬食同源という言葉があります。医食同源とも言われますが、ようするに正しい食事をしていれば病気になることがなく、病気になった場合には食事を見直すことが大事だということです。これは今でこそ栄養学が発達したおかげで当たり前となっていますが、栄養学など発達していなかった昔からすでに行われていたというのですから驚きです。この薬食同源を韓国もうまく料理に取り入れており、美味しいだけではなく食べるだけで健康になれる料理がたくさんあるのです。
↑「さんぱ家」のサムゲタン
中でもおすすめのスープが「サムゲタン」と呼ばれる料理です。漢字で書くと「参鶏湯」となりますが、サムゲタンは滋養食として昔から食べられている料理です。若鶏の体の中にもち米や高麗人蔘、ナツメなどを入れてよく煮込んだ料理です。長時間煮込むことでとても食べやすいだけではなく、うまみもしみだしてとても美味しい料理となっています。勿論、ただ美味しいというだけではなく滋養食として食べられるほどですので薬効も十分期待できます。高麗人蔘といえばそれ単体でも高い薬効を持つ薬草として有名ですが、それを料理に使うことで美味しいだけではなく様々な効能を持つ滋養食としているのです。高麗人蔘は滋養強壮や疲労回復だけではなく、糖尿病やガンにも効果があるとされています。また、鶏は胃腸虚弱を改善する効果があり、もち米には胃炎や胃潰瘍を治療する効果があるということで体が弱っている人でも安心して食べることが出来ます。それだけではなく、若鶏にはたっぷりのコラーゲンも含まれているので美肌効果までもがサムゲタンには期待できるのです。
本場韓国ではこのサムゲタンを夏の暑い時期に食べるのが習慣となっており、暑さで弱った体を回復させてくれるとされているのです。このような本格的な韓国料理は本場韓国まで行って食べるのも良いですが、今では日本国内にある韓国料理店でも味わうことが出来ます。特にコリアタウンとして有名な新大久保では本場にも負けないほどのサムゲタンを食べることが出来るでしょう。
2014/05/08 16:54 入力