「トックッ」は日本の雑炊にあたり、韓国でもお正月の祝い膳にかかせないもので、必ず用意されます。
一般的な材料
・牛肉
・餅(トッポギ用のものでも代用可。)
・卵
・ネギ
・にんにく
・生姜
・肉の味付け
-薄口醤油
-にんにく
-ごま油
-ネギ
-コショウ
・だし汁の味付け
-薄口醤油
-コショウ
-塩
トックッの作り方
①出汁を取ります。
・牛肉は湯通しして水で洗います。
・たっぷりの水を鍋に入れて湯通しした肉とにんにく、生姜、ネギを入れて
60分~90分煮ます。
②餅が柔らかくなるように水に浸けておく。
③肉を取り出します。
・肉に火が通って柔らかくなったら取り出して冷ましておき、
冷めたら手で細く裂くか包丁で薄く切り味付けをします。
④鍋にだし汁をとって火にかけます。
・味付けした牛肉を入れ、沸騰したら餅と薄切のネギを入れて味付けをします。
⑤溶き卵を注ぎ入れ、最後ごま油を入れ火を止めます。
この時、トックッ用の餅の場合1~2分以上煮ないようにしましょう。
器に盛って刻みのりを飾って出来上がりです。
トックッとは
うるち米で作った餅を入れた雑煮で、「トッ」は餅、「クク」は汁、またはスープという意味があります。
日本の雑煮にあたり、韓国でもお正月の祝い膳に欠かせないものですが、正月にのみ食べられるという訳ではなく、食堂や粉食店では1年を通してメニューに載せられています。
もち米を使った粘りのある日本のお餅と違い、うるち米の粉を蒸してからつくので、シコシコとした歯触りがあり、胃にもたれることもありません。昔は雉肉(キジ肉)でスープをとることが多かったのですが、現在では入手困難なため、牛肉や鶏肉で代用しています。
牛肉を使用する場合はヤンジモリと呼ばれる脂の少ない胸部の肉が最適とされています。「カレトク」、または「ヒントク」と呼ばれるうるち米で作った細長い棒状の餅を、小判型に薄く切ってスープに入れ、醤油、塩、コショウ、みじん切りニンニク、刻みネギなどで味付けをします。溶き卵や揉み海苔を加えたり、炒めた牛肉、「サンジョク」と呼ばれる肉や野菜を串に刺して炒めたものなどを具としてのせるとより美味しいです。また、マンドゥと呼ばれる餃子を入れると、「トッマンドゥクク」という料理になり、種類は多様です。
類似の料理としては、「チョレンイトク」と呼ばれる小さく丸い形をした餅を使って作る、チョレンイトックク(またはチョラントックク)があります。チョレンイトッククは北朝鮮に位置する開城(ケソン)の郷土料理として知られ、韓国では北朝鮮料理の専門店で食べることができます。