海の幸をふんだんに使ったピリ辛海鮮鍋で、カニやエビ、ホタテやタコ・イカ・貝などのシーフードから染み出るエキスと、豆もやしやセリなどの野菜から染み出るエキスがドッキングしたとても旨味のある鍋料理です。
一般的な材料
・具材
-あさり
-たら
-わたりガニ
-えび
-大根
-たまねぎ
-ズッキーニ
-青とうがらし
-長ねぎ
-せり
-春菊
-水
-おろしにんにく
-しょうがの搾り汁
-粗塩
・メウンタン用たれ
-粉とうがらし
-おろしにんにく
-しょうがの絞り汁
-酒
-塩
-こしょう
ヘムルタンの作り方
①ヘムルタンの作り方下準備
・あさりは30分ほど、あさり用塩水に浸けて砂抜きし、殻をたわしできれいに
洗っておきます。
・たらの切り身とえびは、たら・えび用塩水で振り洗いをし、水けをきっておきます。
・わたりガニはたわしで全体をきれいに洗い、食べやすい大きさにぶつ切りにします。
・メウンタン用たれの材料をすべて混ぜ合わせておきます。
・せりは葉を落とし、茎の部分だけを使用します。
<ポイント>
たらやあさりなどの魚介類は、塩水でまんべんなく洗うことで身が引き締まり、うまみが溶け出すのを防げます。
②野菜を切ります。
・大根は縦4等分したのち2mm幅のいちょう切りにし、たまねぎは5mm幅に切ります。
・ズッキーニは半月切り、青とうがらしとねぎは2mm幅の斜め切りします。
・せりを6~7cmの長さに切り、流水でさっとすすぎます。春菊は冷水にさらし、
水けをきったあと、食べやすい長さに切ります。
③火にかけていきます。
・鍋に水6カップを注ぎ、大根とたまねぎを入れて火にかけます。
沸騰したら下準備したあさり、たら、えび、わたりガニを加えます。
④煮込んでいきます。
・3を中火で汁が白っぽくなるまで20分ほど煮込みます。
・ズッキーニを加え、再び沸騰させます。あくを取り、メウンタン用たれを
溶き入れます。
⑤仕上げです。
・野菜のうまみ、魚介類のだしが出た④の鍋に、青とうがらし、長ねぎ、
おろしにんにく、しょうがの搾り汁を加え、粗塩で味を調えます。
最後にせりと春菊を加え、ひと煮立ちさせたら、出来上がりです。
ヘムルタンとは
海産物の鍋料理で、「ヘムル」は漢字で海物と書いて海産物という意味です。「タン」は鍋料理です。「ヘムルジョンゴル」呼ばれることもあります。釜山をはじめとした南部地域では「スジュンジョンゴル」と呼ばれることもありますが、これはヘムルのかわりにスジュン(水中)という言葉を当てたものです。
具材になる海産物は、スルメイカ、テナガダコ、ワタリガニ、ムール貝などをはじめ、ありとあらゆる魚介が使用されます。魚介だけでなく、ダイコン、春菊などといった野菜類、豆腐なども入り、鍋料理としてはとても豪華です。味付けにはニンニク、粉唐辛子などの香辛料が使われます。
専門店もありますが、魚介料理を出す店や居酒屋など、多くの飲食店でメニューに並んでいます。特に海岸地域や島嶼部などでは、海産物が豊富なためヘムルタンを出す店は多いです。
類似の料理としては、海産物を1人前の鍋仕立てにした「ヘムルトゥッペギ」があり、トゥッペギとは1人前の素焼きの器の名前で、ヘムルを省いてただトゥッペギと呼ばれることもあります。済州島のトゥッペギは特に有名で、トコブシ、サザエ、イセエビなど豪華な具材が用いられ人気があります。